共同制作の中で造られた避難小屋は、この展覧会の主要なシンボルであり、素材である。私の主題はこのシンボルからいかに経済的価値を産みだすかにあった。
自らがどこかに避難し、生活の場を手に入れたあと何をするかを考えたとき、そこで生活を継続するため、そこにあるものでなんとか現金を手に入れようと思っ たであろう。そのため、つくられた作品の形体、サイズは「売れそうである」という事だけに意識を向け決められ、実際にギャラリーにて販売を行なった。
一方ですべての作品はサイズ、形が同じにも関わらず「タイトル=価格」がすべて異なる。これは貨幣経済に見られる高価優品的なモノの価値観をシニカルに表現している。
この作品は経済社会と芸術の神話体系(ASYL避難所)との間で葛藤する作家自らの姿を構造的に表現したものとなった。
€50-,€100-,€150-,€200-,€250-,
€300-,€400-,€500-.,
€750-,€1000-
ASYL
2009
KUNSTLERFORUM BONN